ブログやホームページ作成に使われる「レンタルサーバー」について、どのような知識を持っておく必要があるのでしょうか。
ここでは
- レンタルサーバーに関しての基礎知識
- おすすめのレンタルサーバー
- レンタルサーバーを使うメリット・デメリット
をご紹介していきます。
サバサバ読める目次
レンタルサーバーの基礎知識
レンタルサーバーについての基礎知識として、レンタルサーバーに関する特徴や無料サーバーとの違いは何があるのでしょうか。
まずは「レンタルサーバーとは何か」に関してのご紹介です。
レンタルサーバーとは
レンタルサーバーとは「有料で借りるサーバー(有料サーバー)」の事を言います。
通常のレンタルサーバーの場合、格安レンタルサーバーであっても「月額250円(年3000円)」程度のコストが掛かります。
無料サーバーとの違い
ここで「レンタルサーバー(有料)と無料サーバーの違い」をご紹介します。
レンタルサーバーにはあって、無料サーバーにはない機能は何があるのでしょうか。
機能 | レンタルサーバー(有料) | 無料サーバー |
---|---|---|
広告の挿入 | なし | あり |
WordPress設置 | 可能 | 不可な所が多い |
使用する条件 | なし | ドメイン購入、1ページのみ作成可能など |
利用するリスク | 費用のみ | サービス停止 |
しかしその分、無料サーバーでは出来ない「広告なしのWebサイト作成」や「WordPress設置」などが出来るようになります。
一方、無料サーバーであれば
- 広告が自動挿入
- 突然のサービス停止
などのリスクが付き物ですので、費用以外ではレンタルサーバーが断然おすすめです。
レンタルサーバーの種類
レンタルサーバーには大きく4種類に分かれており、「共用サーバー」「専用サーバー」「VPSサーバー」「クラウドサーバー」が存在します。
そして、これらは「1台のPCスペックをどのように分割するか」の仕組みが異なります。
サーバー名 | 料金 | 仕組み | イメージ | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|---|
共用サーバー | 月額250円~ | 1台のPCを複数人が使用 | シェアハウス | 安さ、設定が簡単 | 他ユーザーの影響を受ける |
専用サーバー | 月額8000円~ | 1台のPCを1人のみが使用 | 戸立て | 1つのサーバーを1人で使える | 価格が高い |
VPSサーバー | 月額1000円~ | OS・アプリの変更が出来る共用サーバー | マンション・アパート | OS・アプリの選択が可能 | サーバー構築、メンテナンスを自分で行う |
クラウドサーバー | 月額3000円~ | OS・アプリ・PCスペックの変更が出来る共用サーバー | 高級マンション | OS・アプリの選択+ドライブ・メモリの拡張 | オプション設定が細かい |
1番PCの本来のスペックを利用できるのは「専用サーバー」になっていますが、その分価格が高くなります。
一方、「共用サーバー」「VPSサーバー」「クラウドサーバー」はどれも1台のPCを複数人で使用しますが、PCスペックを分割する仕組みが違います。
VPSサーバーやクラウドサーバーはいわゆる「仮想サーバー」と言われるもので、OSやアプリの変更ができる高機能なレンタルサーバーになります。
共用サーバーの方は従来の「物理サーバー」で自由度は少ないですが、その分価格は安いのが特徴です。
レンタルサーバーは大きく4種類に分かれる
初心者におすすめレンタルサーバー
ここでは初心者におすすめな低価格で使いやすいレンタルサーバーを厳選してご紹介します。
「共用サーバー」「専用サーバー」「VPSサーバー」「クラウドサーバー」それぞれのおすすめレンタルサーバーがありますので、参考にしてみて下さい。
おすすめ共用サーバー(格安レンタルサーバー)
共用サーバーは「格安レンタルサーバー」などと言われる事が多く、1番価格が安いレンタルサーバーの種類と言えます。
有名所だと「ロリポップ」「さくらのレンタルサーバー」「エックスサーバー」などがあります。
サービス名 | 初期費用 | 月額料金 | データ容量 | マルチドメイン | 転送量 | サポート |
---|---|---|---|---|---|---|
ロリポップ ライト | 1500円 | 250円~ | 50GB~ | 50個 | 60GB/日 | メール・チャット |
さくら スタンダード | 1029円 | 515円 | 100GB | 100個 | 80GB/日 | メール・電話 |
エックスサーバー X10 | 3000円 | 900円~ | 200GB~ | 無制限 | 70GB/日 | メール・電話 |
お名前.com | 無料 | 1300円 | 200GB | 無制限 | 無制限 | 電話 |
スターサーバー ライト | 1500円 | 250円~ | 50GB | 50個 | 150GB/月 | メール |
バリューサーバー エコ | 1000円 | 167円~ | 50GB | 25個 | 150GB/月 | メール |
カゴヤ S21 | 3240円 | 1728円~ | 200GB | 無制限 | 160GB/日 | メール・電話 |
コアサーバー MINI | 無料 | 198円 | 60GB | 50個 | 無制限 | メール・チャット |
こちらの共用サーバーは「WordPressのインストールが可能な最安値プラン」を厳選しております。
初めてレンタルサーバーを借りる方であれば、価格が安くなっている「ロリポップ」や「スターサーバー」、「バリューサーバー」がおすすめです。
月額料金が少し高めな「エックスサーバー」や「お名前.com」、「カゴヤ・ジャパン」などはサポートが親切で、データ容量が豊富です。
「コアサーバー」は価格が安いですが、サポートが充実しておらず、設定が多いなどと言われています。
おすすめ専用サーバー
専用サーバーは「1人でサーバー機能を独占できる」という事もあり、1番価格が高いレンタルサーバーになります。
有名所は「さくらの専用サーバー」「カゴヤ・ジャパン」などになります。
サービス名 | 初期費用 | 月額料金 | CPU | メモリ | データ容量 | RAID |
---|---|---|---|---|---|---|
さくら スタンダード | 86400円 | 9720円~ | Xeon E3 4コア/8スレッド |
8GB~ | 1TB(HDD)~ | RAID 1 |
カゴヤ マネージド | 43200円~ | 9720円~ | Xeon 4コア | 16GB~ | 2TB×2 | RAID 1 |
CPI CHM-11Z | 92000円 | 27000円 | Xeon 6コア | 16GB~ | 240GB(SSD) | RAID 1 |
スピーバー エントリー | 80000円 | 15000円 | Xeon E3 4コア/8スレッド |
8GB~ | 1TB×2(HDD) | RAID 1 |
WADAX セルフ プラン1 | 86400円 | 17820円~ | Xeon E3 4コア/8スレッド |
16GB~ | 2TB(HDD) | RAID 10 |
こちらの専用サーバーは「各専用サーバーの最安値プラン」を中心に選んでいます。
「さくらの専用サーバー」や「カゴヤ・ジャパン」は1万円を切っており、比較的価格が安めです。
以前は月額8000円程度でしたが、少しずつ価格が上がっている印象です。
RAIDとは
専用サーバーやVPSサーバーのスペックに表記されている項目として「RAID」というものがあります。
これは複数のハードディスクを組み合わせて、運用のリスクを減らす効果を持つ機能となります。
項目 | RAID 0 | RAID 1 | RAID 5 | RAID 6 | RAID 10 |
---|---|---|---|---|---|
ディスク台数 | 2台以上 | 2台 | 3台以上 | 4台以上 | 4台以上 |
速度 | ◎ | × | ◯ | △ | ◯ |
安全性 | × | ◎ | △ | ◯ | ◯ |
基本敵にハードディスクを2台以上使い、片方のハードディスクが壊れても、データが残る仕様となっています。
RAIDは0、1、5、6、10などがありますが、速度や安全性に違いがあるので、一応確認してくのが良さそうです。
おすすめVPSサーバー
VPSサーバーは「OSやアプリケーションを自由に設定できる」という利点があり、共用サーバーの次に安いレンタルサーバーとなります。
有名なサービスとしては「お名前.com」「さくらのVPS」「GMO VPS」などです。
サービス名 | 初期費用 | 月額料金 | CPU | メモリ | データ容量 | RAID |
---|---|---|---|---|---|---|
お名前.com | 無料 | 1099円~ | 3コア | 2GB | 200GB(HDD) | RAID 10 |
さくらのVPS | 2160円 | 1706円~ | 3コア | 2GB | 200GB(HDD)+50GB(SSD) | RAID 1 |
GMO VPS | 4000円 | 1280円~ | 3コア | 2GB | 100GB(HDD) | RAID 5 |
ConoHa | 無料 | 1750円 | 3コア | 2GB | 50GB(SSD) | RAID 10 |
ServersMan@VPS スタンダード | 無料 | 934円 | 不明 | 2GB | 100GB | 不明 |
WebAREA VPS | 無料 | 720円 | 2コア | 2GB | 30GB(SSD) | RAID 6 |
こちらのVPSサーバーは「メモリが2GBのプラン」を選んで比較しています。
VPSサーバーは初期費用が無料の所が多く、月額料金も1000円前後で借りる事が出来ます。
価格は似た所が多いですが、RAIDは異なる事が多いのでチェックしておくと良いです。
おすすめクラウドサーバー
クラウドサーバーは「細かくプランが分かれていて、オプションも豊富」なので、サーバー運用に詳しい方向けのレンタルサーバーです。
クラウドサーバーに関しては、多くの企業が参入していてサービス数も豊富となります。
サービス名 | 仮想 CPU | メモリ | 月額料金 | 従量課金 | データ容量 | 転送量 |
---|---|---|---|---|---|---|
IDCF クラウド Light.S1 | 1CPU~ | 1GB~ | 500円~ | 1円/h~ | 15GB~ | 3TB/月~ |
ニフクラ e-mini | 1vCPU~ | 512MB~ | 2210円~ | 3~4円/h~ | 30GB~ | 10TB/月~ |
コアプレス CP-1 | 不明~ | 不明~ | 500円~ | 50~100円/1000アクセス | 10GB~ | 150GB/月~ |
Mixhost スタンダード | 3vCPUs~ | 4GB~ | 880円~ | なし | 150GB(SSD) ~ | 2TB/月~ |
Zenlogic IC-1 | 1vCPU~ | 2GB~ | 3420円~ | なし | 100GB(SSD)~ | 2TB/月~ |
こちらのクラウドサーバーは「個人向けで始めやすいクラウドサーバー」を選びました。
クラウドサーバーは初期費用がほとんど無料ですが、月額費用に加え「従量課金」を採用している所が多いです。
現在、クラウドサーバーの月額料金は1000円前後から借りる事が出来ますが、メモリやデータ容量などのオプションを加えると3000円近くになることが多いです。
ほとんど全てにおいてオプションがあり、月額料金も増えやすいので注意しましょう。
レンタルサーバーを使うメリット
ここまではレンタルサーバーの意味や無料サーバーとの違い、おすすめの各レンタルサーバーをご紹介しました。
では、レンタルサーバーを利用するメリットはどこにあるのでしょうか。
ここでは大きな4つのメリットをご紹介します。
1.広告が入らない
レンタルサーバーを借りる時に1番嬉しいのが「広告が入らない」という所ではないでしょうか。
無料ブログや無料サーバーを使った事がある方であれば、広告がジャマだと感じる方も多いはずです。
アフィリエイトなどで広告を貼る場合、なぜか広告が入る事が気になってしまいます。
モチベーションに大きく関わる部分なので、どうしても気になる場合はレンタルサーバーから始めるのも間違いではないでしょう。
2.本格的なWebサイトを運用できる
レンタルサーバーを活用することで、本格的なWebサイトの運用が可能になります。
例えば
- WordPress(ワードプレス)
- Movable Type(ムーバブルタイプ)
などのCMS(コンテンツ管理システム)を使用する事などです。
最近はWordPressが主流ですが、無料サーバーの場合はWordPress自体のインストールを出来ない事が多くあります。
しかし、レンタルサーバーであれば「自動インストール」を採用しているエックスサーバーなども存在するので、非常に便利です。
3.自宅サーバーよりも手軽に始められる
レンタルサーバーは本来、「自宅サーバー」として自宅でWebサーバーを構築する事も可能となっています。
しかし、自宅でのWebサーバー構築には「10万円近くする機材の購入」や「OSの設定」、「Webサーバーのソフトインストール」などの準備が必要です。
しかし、レンタルサーバーであれば初期費用も抑えられて、素早くサーバー構築をすることが可能です。
長期的には自宅サーバーが安くなると言われていますが、停電などのリスクを考えるとレンタルサーバーが無難である事は間違いありません。
4.SEOに強いサイトが構築できる
Webサイトに検索エンジンからアクセスを集めるためには「SEO(検索エンジン最適化)」を重視する必要があります。
無料サーバーの場合「サブドメイン」や「サブディレクトリ」の制限がある事が多く、「独自ドメイン」を採用していないサービスがほとんどです。
サブドメインやサブディレクトリはGoogleのシステム上、独自ドメインよりもドメインパワーが弱い設定になっています。
ですので、長期・中期でのサイト運用をお考えの場合は、最初からレンタルサーバーを借りるのも1つの手です。
レンタルサーバーを使うデメリット
レンタルサーバーはメリットもありますが、デメリットも存在します。
ここでは1つの大きなデメリットをご紹介します。
1.料金が掛かる
レンタルサーバーは無料サーバーや自宅サーバーと比べて、料金が掛かってしまいます。
無料サーバーはWordPressを使用できる所も少ないですがあり、自宅サーバーも長期で運用する場合はレンタルサーバーよりも安くなる事が分かっています。
しかし、便利さでレンタルサーバーを選ぶ方が多く、主流になっているのは事実です。
レンタルサーバーの料金は安いものだと1年で5000円~6000円前後で収まります。
WebサイトやWebサービスなどの構成が出来ている場合、レンタルサーバーから始めても問題ないと言えます。
無料サーバーや自宅サーバーと比べ料金がかかる
まとめ
ここまでレンタルサーバーの基礎知識から無料サーバーとの違い、おすすめ一覧、メリット・デメリットをご紹介しました。
レンタルサーバーは「広告なし」で「WordPress設置可能」、最近では「オプション豊富」のVPSサーバーやクラウドサーバーも人気です。
レンタルサーバーは初期費用が掛かってしまいますが、それ以外のデメリットはほとんどありません。
Webサイト・Webサービスの構想がある場合は、「レンタルサーバー」から活用してみてはいかがでしょうか。
株式会社PEEP 高原